「YOSAKOI作曲家だけど質問ある?」 Q;普通の曲とYOSAKOIの曲の作り方で大きく違うことはなんですか?

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わたくし、
YOSAKOI作曲家の山口隆博(35)が、
皆様から寄せられた質問にお答えするシリーズ企画
「YOSAKOI作曲家だけど質問ある?」

※企画趣旨、詳細はこちら

今回頂いた質問はこちらです。

Q;普通の曲とYOSAKOIの曲の作り方で大きく違うことはなんですか?
ペンネーム「Eさん」

A;単品か、セットか

ということでしょうか。

例えが極端すぎて全くわからないと思いますので、
さっそく解説させていただきます(笑)

みなさんが普通に音楽を聞くときって、
「音楽を聞きたい」から音楽を聴きますよね?

例えば、車で移動中、
家にいて、リラックスしたいとき、
などなど、最近では多種多様な方法でいつでも音楽が聞けるので、
皆さん、それぞれの方法で楽しまれているかと思います。

なかには、気持ちよくランニングするため、とか、
家事がはかどるように、など、
ある目的のために音楽を使っている方もいらっしゃるかもしれません。

では、YOSAKOI楽曲はどうか、と言いますと、
用途が完全に決まっちゃっているんですね。

それはズバリ『YOSAKOIを踊るため』です。
もっというと、
楽しく踊る、だったり、
賞を取りに行くだったり。
チームによっても様々。

先に挙げた「聞くための音楽」と違って、
楽曲だけあっても成立しないんですね。
成立しない、といったら言いすぎかもしれませんが。

完成形の踊りを、
どれだけ魅力あるものに見せられるか、
というのが目的と言ってもいいでしょう。

普通の観賞用音楽が「単品」だとすると、
YOSAKOI楽曲は「踊り」「衣装」「会場(観客)」「楽曲」
のセットで1つの作品です。

ですので、楽器の選び方から構成まで、
この目的にそって制作しております。

では、具体的に
どのような点に気をつけているのか、
ざっくり2つあげさせて頂きますと・・・

・振り付けがしやすい
・踊りやすい

です。

では、どんな曲が、
「振り付けがしやすく、踊りやすい」
のでしょうか?

今までの、振付師さんとのやり取り、
踊り子さんとの雑談などの経験、
僕の考えなどなどをもとに、
ざっと挙げるとこんな感じです。

■音が多すぎない

リズムを聞くのかメロディーを聞くのか、
どちらにせよ、わかりやすい、
それぞれのが楽器聞こえやすい音作りをする。

煽り(生のマイクパフォーマンス)の声
も入ったりするので、
その辺も考慮したりします。

煽りがしっかり入るチームさん、
煽りが入ることが決まっている箇所は
さらに音数少なめに作ったりとか。

■キメの音が要所要所にある

振り付けのきっかけになりやすい音、
派手な音やブレイク(休符)を効果的に配置する。

■踊り子さんに合わせたリズムづくり

なかには、裏拍は、やめてほしいというチームさんもあったり、
逆に、裏でとる曲をお願いします、という要望があったり。

あ、裏拍って何か、といいますと
1~8まで数えるときに、
奇数(1.3.5.7)を意識する→「表」か、
偶数(2.4.6.8.)を意識する→「裏」かってことですね。

「表」
(1)-2-(3)-4-(5)-6-(7)-8
タ ン タ ン タ ン タ ン

「裏」
(1)-2-(3)-4-(5)-6-(7)-8
ン タ ン タ ン タ ン タ

■聞いていて(見ていて)飽きない構成

YOSAKOIの楽曲は4分程度の長さなのですが、
その中で、さまざまな踊りの表現ができるよう、
激しい部分があったり、静かな部分があったり、
リズミカルな箇所があったり、リズムがない箇所があったり、
と、踊り子さん、観客が飽きないような構成を考えます。

どのパートをどれくらいの長さにするのか、
というのも考えどころです。

「激しいところの後に長めのゆったりパート入れて。休憩するから。」

なんて要望もあったり(笑)

■要望を聞く

なんだかんだで、ここが一番違うかもしれません。

「自分がどうしたいか」よりも、
「依頼主がどうしたいのか」です。

その中で、どう自分らしさを出していくのか、
が、僕的にはおもしろいところであります。

自分一人では決して作らないような、
いろんな意味で「おもしろい」楽曲が出来上がることも。

と、YOSAKOI作曲家なりの視点で挙げてみましたが、
踊り子さんが「普通の音楽」と「YOSAKOI楽曲」に、
どういう違いを見出しているのか、
ぜひぜひ教えて頂きたいところです。

ご参考になりましたでしょうか?

ご質問、引き続き募集中です。
※企画趣旨、詳細はこちら

記事を書いている人

山口隆博(やまぐちたかひろ)
2004年からYOSAKOI作曲家として九州を中心に全国各地に楽曲を提供。

九州最大規模のYOSAKOI祭り「YOSAKOIさせぼ祭り」では多くの楽曲提供チームがファイナルステージへ進出(参加約200チーム中上位20チームのみが演舞できる決勝ステージ)。各地のお祭りにて受賞、入賞多数。

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竹山ガムテープ買ってきてコーナー祝日Ver.BGM

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・映画「麻雀放浪記2020」
掛け声音声素材提供

・スマホアプリゲーム「寿司Fever!!」
掛け声音声素材提供
http://ma-ru-co.jp/news/news042.html

・テレビ東京「青春高校3年C組」
リップシンクコーナーBGM歌唱

・福岡県久留米市ゆるきゃら「くるっぱ絵描き歌」
編曲、レコーディング

・スマホアプリゲーム「おしゅしだよFever!!」
掛け声音声素材提供
http://ma-ru-co.jp/news/news059.html

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■こんな感じのYOSAKOI楽曲作ってます

コメント

  1. […] 『普通の曲とYOSAKOIの曲の作り方で大きく違うことはなんですか?』 でもお話ししたのですが、 YOSAKOI楽曲というものは […]

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