YOSAKOI楽曲の「歌の歌詞」に物申す

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YOSAKOI楽曲の「歌の歌詞」に物申す。

はい、ちょっとばかり
苦言を呈させて頂きます。

YOSAKOI楽曲の歌の歌詞、
結構、似たようなものが多くないですか?

まぁ、どこまでを
「似ている」
と捉えるかにもよりますし、
そんなことを言い出すと、
大抵のJ-POPの歌詞も
「似ている」んですが(笑)

どこがどう「似ている」のか

僕は九州在住で、
九州のお祭りにしか
行ったことがないのですが、
こういった方向性の歌詞が
わりと多い傾向にあります。

エッセンスだけ抽出して
僕が作詞したオリジナルの例を挙げてみます。

※静かなパートになって
ここに集いし 我ら○○(チーム名)
今宵 熱き思いを胸に抱き
心ひとつに いざ舞い踊らん
※音が消えて、煽りの「行くぞー」から激しいパートへ

僕が気のおけない踊り子さんに
この話をすると
「あー、なんかあるかも」
と、わりと共感していただけるので
記事にしてみたのですが、
皆さんいかがでしょうか?

静かなパートじゃなくても、
ざっと思い浮かぶフレーズ、
挙げてみます。

・熱き想い
・ここに集いし
・心ひとつに
・夢を叶える
・胸に抱き
・いざ舞い踊らん
・強い絆
・この想い届け
・出逢えた喜び
・感謝を込めて
・鳴子の音色

「上記のフレーズを使うのがダメ」
なわけじゃないんです。
ただ、使っているチームが多すぎる気がする。

で、その歌詞の制作~決定が
どういう経緯で行われているのか、
そこが気になるなーという話です。
あしからず。

以前書いた、「煽りテンプレ問題」とも同じかと。

www.kodomosize.net/?p=5649

なぜそうなるのか考察

僕は常々
「楽曲に多様性を」
というメッセージを
発信しているつもりですので

ここでも、
「他チームと似ないために、どうすればいいか?」

ということを考えていきたいと思います。

まず、歌の歌詞で良くないもの、
特にYOSAKOIに置いて1番良くないと思うのは、
「なにか言ってそうで何も言っていない」
という歌詞だと、僕は考えています。

もちろん、作風や
チームカラー等によって、
「そこを狙っていく場合」
それもOKになることもあるでしょう。

例えば、総踊りっぽいスタイルで、
印象的なフレーズを連呼するなど、
楽しさ重視のものがそれに当たります。

しかし、

「何か歌入れたいよね」

「歌詞どうしようか?」

「こんな感じかな?」

「完成」

という流れだと、
往々にして

「なにか言ってそうで何も言っていない」

という歌詞が
できあがってしまいます。

また、どこか憧れのチームさんの楽曲があって、
それを目指す、といった場合にも、
そういった流ができてしまいがちかもしれません。

具体的にどうすればいいか考察

まず、楽曲のコンセプト有りきです。

「その楽曲で何を表現したいのか」

ということをよく考えた上で、

「そのためには、こんな歌詞の歌が必要」

という流で歌を入れる、
という流です。

まぁ、当たり前といえば
当たり前ですが…

「楽曲コンセプト」
が明確になった上で、
以下のような方法を取れば
オリジナリティーの高い歌詞が出来上がると思います。

「地域性」を入れ込む

やはり、YOSKAOIといえば地域性。
わが町PRのフレーズを入れれば
他チームと重複することはかなり減るかと思います。

ただ、エリアによっては
多くのチームが存在する場所もありますので
そういうところはちょっと難しいかもしれません。

また、曲の方向性等によっても
地域性を入れるのが難しい場合がありますが、
その辺、対処法を後述します。

チームのコンセプトを固める

もっと根源的な話をすると、
「チームコンセプト」
まで掘り下げてもいいのかもしれません。

要するに、
「うちはこういうことしかしません」
と明確に打ち出して、そこを追求していく
というスタイルです。

そうすることで、
歌詞にも広がりや
わかりやすさが出てきます。

例えば、あくまで例えばですが、
チームコンセプトに
「○○○をするのが夢です」
を掲げているチームがあるとして、
そのチームさんの歌詞に
「夢」が出てきたとき、
説明的な言葉を並べなくても、
意味合いを限定することができます。

歌詞も、大きなテーマが決まっているので
考えやすくなるでしょう。

プロに任せる

餅は餅屋。
何事も、その道の専門家に任せるのが1番です。

ただ、「自分たちの手で作りたい」
というチームさんもあるかと思います。

そういったチームさんも、
その旨、作曲家の方にお伝えして、
アドバイスなどをもらうと良いと思います。
一緒に作ってもらう、という感じでしょうか。

せっかくなので書きますが、
実は作詞というのは、
「言葉の意味」
だけで考えられているわけではありません。

どの音にどの言葉を割り当てるかで
その歌の「歌いやすさ」も
大きく変わってきます。

例えば、
1つの音符にどう言葉を割り当てていくのか、
というところで
リズム感グルーブ感を出したり、

サビの1番高音の音についた歌詞、
母音が「い(i)」だと、歌いにくい、とか
歌い出しの母音が「あ(a)」だと声が出やすい
などなど。

作詞のプロの方は、
そういった事も考えながら制作をしています。

まとめ

というわけで、
YOSAKOI楽曲の歌の歌詞について
前々から思っていたことを書かせて頂きました。

かく言う僕も、
チームさんのご要望によっては
そういう歌詞を書くことがあります。

そこで上手に差別化でいているのか、
まぁ、頑張っているつもりなのですが。

皆さんのご意見ご感想、お待ちしています。

記事を書いている人

山口隆博(やまぐちたかひろ)
2004年からYOSAKOI作曲家として九州を中心に全国各地に楽曲を提供。

九州最大規模のYOSAKOI祭り「YOSAKOIさせぼ祭り」では多くの楽曲提供チームがファイナルステージへ進出(参加約200チーム中上位20チームのみが演舞できる決勝ステージ)。各地のお祭りにて受賞、入賞多数。

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https://kodomosize.net/?p=6609

制作実績

・TBSラジオ「たまむすび」
竹山ガムテープ買ってきてコーナー祝日Ver.BGM

・フジテレビ「新しいカギ」
静かにせいや 和風掛け声素材提供

・映画「麻雀放浪記2020」
掛け声音声素材提供

・スマホアプリゲーム「寿司Fever!!」
掛け声音声素材提供
http://ma-ru-co.jp/news/news042.html

・テレビ東京「青春高校3年C組」
リップシンクコーナーBGM歌唱

・福岡県久留米市ゆるきゃら「くるっぱ絵描き歌」
編曲、レコーディング

・スマホアプリゲーム「おしゅしだよFever!!」
掛け声音声素材提供
http://ma-ru-co.jp/news/news059.html

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